KATSUICHI Reserch & Development / 2002 Hook

新たなコンセプトフックへの挑戦 〜X-S51の誕生〜

最初、久保浩一氏から4本バリのアイデアが提案されたのはもうかれこれ4年前にさかのぼる。
正直、同席した開発担当者も彼の理論は当初理解出来なかった。今になってそれは当然だと思う。なぜなら彼は5年後、10年後の釣りを論じているのであって、決して1998年の釣りを論じてなかったからだ。つまりは我々も彼の理論を理解し、開発に踏み切るまでには2年かかったのである。

                  

2001年に入りシーバスフィシングにおいて本格的にテストを行って頂くことにした。
最初にシーバス船に乗り、プロトの4本バリを使って釣りをした時、40〜50cmクラスの頻繁にヒットするシーバスのバレが少なかった事に驚いた。その後、更に驚く事を久保浩一氏が言った。
久保:「4本バリこれ以上テストする必要ないやん。自分も今日一日見てたやろ。ええもんはええねん」
担当者:「せやけど久保さんもうちょっと形状とかテストしてくださいよ。もっとええもんできるかもしれんし」
久保:「そらそうやな。せやけどハリの形状よりも4本バリでなければ取れないアタリなんかは絶対あるはずや。そこんとこ突き止めたらおもろいやろな。もちろんルアー、対象魚によってもハリの形状はあるやろし」
こうして本格的にルアーに合う4本バリの開発がスタートしたのである。

                 

下記は担当者が久保氏との対談の中での久保氏の答えである。このフックのポテンシャルを語るにこのページだけでは語りきれない。それは久保氏がもっとも知っていることであるし、彼自身、カツイチの開発担当者自体まだまだポテンシャルを計り切れていないのが現実である。

X-S51の開発にあたりこだわったところを教えてください

とにかく触れたら掛かるハリにすること。そんでもってバレが減少する事。それには太軸のハリでは駄目。
刺さりが悪い。とにかく限界まで細軸にして刺さりを重視し、軽量化でルアーに対してあまりストレスを与えない事が重要なとこやと思う。
鮎針の3本イカリと4本イカリの原理と同じ所はある。村田満さん、なんで4本イカリしかつかわへんねや?答えは人よりも掛けて、バラしたくないからやろ。
4本針をシーバスでもっと使える可能性がある。ミノーをストラクチャーにタイトに攻めることはあっても、ミノーをボトムにタイトに攻める事は少ないから、鮎みたいに根がか閧フ心配は少ないし。
最初はネムリのハリで試作してたけど、こいつの難点はクルクルとかのメタル系ルアーのボディに相性が悪いかってん。ネムリのハリはハリでメチャええねんけど、今回はルアーへの相性と刺さりを重視して少し内側に入っているタイプのハリを選んでテストをして完成となったわけです。

                 

X-S51を使用するにあたりルアーへの影響力について心配される方もいらっしゃいますがそのあたりは?

影響はないとは言えない。でもシーバスフィシングって状況がコロコロ変わるやろ。塩分濃度も場所によって違うし、潮位の変化も絶えずある。(よくお世話になっているキャプテンなんか海水飲んで塩分濃度計ってるし)
仮にそこまで考えている釣り人やったら、それなりのチューニングは出来ると思う。
実際、他の方々にも試してもらってるけどルアーの動きがなくなるようなストレスはないって報告されてるし。なぜ思いのほか影響せえへんかと言うと、それはルアー用に開発した4本バリである事は重要な事実やと思う。例えばバス用のルアーで海では動きすぎるミノーとかあるやん。そんな時はこの4本バリを使うとかえっていい場合があるし。今年バラマンディー釣ったパターンはまさにこれ。。。。必殺技。
ハリの重量で沈みが早くなるとかの問題は、フックサイズをダウンさせれば解決する。
例えば今使っているミノーのハリは#6で0.41g。プロトの#8は0.42gとほぼ同じやねん。(プロト段階の重量です) 淡水のサスペンドやったら0.01gでも浮き沈みはあるけど、このクラスだと水温の変化や塩分濃度などの状況変化で軸の細さがこういうところにもいきてきてるねん。実物を見れば解るけどサイズダウンしてもフッキングレンジは4本針やから広範囲を保っている。
ただこのハリでしか取れないアタリの重要性を解って欲しい。いままでの超ショートバイトが取れたりするから。

                 


誰もなしえなかった商品作り、それは皆さんの想像以上の困難を造り出す。X-S51すはただの発想だけで出来たモノではなく、不可能を可能してくださるヒントを下さった久保氏始め、根気よく開発に全面協力してくださった方々がいて始めて出来た製品だと考えています。
2000年に始めて4本針の独自の製造を見出し(PAT.P) 時間は他社以上に掛かりましたが、ここまで開発が進みました。。我々のアイデアはさらに進歩しているがここでひとつの答えとして4本針の完成型をリリースします。
確かに久保氏の言われる通り、ルアーのアクションで食わす方法も一つあるけど、掛けるフックを中心に考えたルアーのアクションってのもあるとカツイチは考えます。それを発見されるのはアングラー自身です。


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